恩師の「奈良高専で非常勤講師をやってみないか」で年が明けた。自分自身の研究者キャリアの礎になっているのは間違いなく舞鶴高専に在学中、おぼろげながら高専教員になりたいと思ったことである。
しかしながら、担当科目が「人工知能」であると聞き、少々ためらいがあった。自分自身その筋の研究からスタートしたとはいえ、現在は離れてしまっているからである。このような不安要素があるにもかかわらず引き受けたのは、やはり現代の高専学生はどのような気質なのか触れてみたい、あわよくば本学に進学してもらいたいという下心があったからである。
授業の形態についてギリギリまで悩んだ。40人ていどの少人数でいわゆる「たれ流し」の講義をするのは余りにもったいない。できるだけ対話をしながら進めたかったが、私の能力不足で十分でなかったことをお詫びしたい。授業アンケートで「PowerPointねむいです」と率直なコメントをもらったが全くその通りだと思う(だからと言って板書が良いとは思わない)。
正直なところ前期はこの授業の準備に私の全てのリソースを費したと言っても過言ではない。奈良高専の学生たちは屈託のないイマドキの若者で、情報工学科らしく一家言を持つ優秀なクラスであった。若いというのは本当に素晴しいことで、我々工学系教員は若いエネルギーをもらって仕事をしているのである。願わくば、本学に進学してくれる学生がひとりでもいて欲しいものである。
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